ゲシュタルト療法とは何か
ゲシュタルト療法とは何かについて、
解説していきます。
ゲシュタルト療法とは、
ユダヤ人の精神科医である
フレデリック・パールズにより
始められた心理療法です。
ゲシュタルト心理学を手がかりとして、
生み出されたと言われています。
ゲシュタルト療法では、
クライエントとの関わりの中で、
「今ここ」を非常に大切にする
ところが特徴です。
なぜなら、過去は過ぎ去って
変えることができないし、
未来はまだやってきていないので、
手を加えることができないからです。
心理療法家がクライエントに
実際に関わることができるのは、
「今ここ」でしか、ありえないからです。
そして、クライエントとの
カウンセリングやセラピーでは、
今ここで、どのように感じているのか、
どのように話しているのか、
どのようなことに気づいたのかを
掘り下げていくこととなります。
そして、単なる観念的な気づきではなく、
全身全霊で気づくことによって、
自分自身で健康に生きていくことが
できるように誘導していきます。
何人かのグループで、
ワークショップの形で実施されることが
多いです。
ゲシュタルト療法では、
心身一如という考え方で一貫しており、
心と体は分離することができないもの、
心と体は総合的にしか見ることができないという、
ゲシュタルト心理学の考え方に
拠っています。
したがいまして、心に病があれば、
すぐさま身体にも不調が現れますし、
身体に不調が現れれば、
心も不調を来たします。
心と体は完全につながっており、
分離することはできないのです。
また、人間は、自分の外の世界を、
部分の寄せ集めと見るのではなく、
意味のある一つのまとまった世界として、
認識しています。
したがいまして、この世界観に
心の病の原因がありますので、
そこに気づきをもたらして、
世界観そのものに変革をもたらすことを
おこなっていきます。
さらには、クライエント自らが、
自分の力で成長し、
自分の力で心の病を克服することを
誘導する療法でもあります。
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