結末を体験させると心の不調が解消する
結末を体験させると心の不調が解消する
ということについて、解説します。
心の不調の原因の多くは、
未完結のままになっている出来事が、
たくさん深層意識に溜まっていることに
あります。
たとえば、亡くなってしまったお母さんに
「ありがとう」と言えなかったことが、
ずっと心残りになっていて、
それが心の不調の原因となる
場合もあります。
また、愛していた恋人と別れて、
言いたかったことが言えなかった場合などにも、
ずっと心残りになり、同じように心の不調の
原因になります。
その他、小さい子供さんを
亡くしてしまった母親も、
子供をたくさん抱いてあげたかったとか、
もっと感謝したかったとか、
もっと一緒に遊びたかったとか、
ごめんねと言いたかったとか、
いろんな未完結の体験が、
心残りになるのです。
このように、未完結の体験というものは、
完結していないために、
ずっと心残りになって解消できないのです。
深層意識においても、
「これは、まだ完結していないよ」という
シグナルを発するので、
ついつい気になってしまうのです。
そして、未完結の体験が積み重なってくると、
心の病が発症してしまいます。
したがいまして、ゲシュタルト療法では、
今ここで、未完結の体験を完結させることにより、
心の不調を取り除くというテクニックを使います。
ゲシュタルト療法の主要なテクニックである
エンプティ・チェアの技法では、
誰も座っていない椅子に、
クライエントが言いたいことがある人物を
イメージしてもらい、
そのイメージの人物に、
言いたいことをぶつけてもらいます。
これは、今ここに、
対象となる人物をイメージで呼び出して、
言い切れなかったことを言い、
完結できなかった体験を再体験して、
しっかりと完結してもらう療法です。
このように、心の奥底に
蓄積された未完結の体験を、
一つ一つ完結させて、解消していくことで、
心の健康が取り戻せるのです。
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