グループ療法とはどのようなものか
グループ療法とはどのようなものか、
解説していきます。
グループ療法につきましては、
集団心理療法とも呼ばれますが、
5人~10人ほどのクライエントが一室に集まり、
同じ症状に苦しむ人、同じような悩みを持つ人が、
それぞれの症状や悩みを話し合う療法です。
一対一のカウンセリングとの違いは、
多くの人たちに悩みを聞いてもらったり、
共感したり、理解したり、
異なる見方を教えてもらったりと、
多様な体験をすることができる点です。
そして、何よりも大きな効果を生むのは、
「悩んでいるのは自分だけじゃないんだ」とか、
「色んな考え方があって、色んな人がいるんだ」と
理解することができる点です。
このように、自分と同じように
悩んでいる人がいると理解するだけで、
心の負担は、一気に軽減するものなのです。
また、自分の考え方一辺倒に
偏っていることが原因で、
神経症にかかっている人もいますので、
他者の考え方を知り、
異なる視点を知ることは、
心の病の改善に、
非常に大きな効果を持ちます。
なお、注意しないといけないのは、
グループ療法における会話の目的は、
何らかの結論を出すことではない
ということです。
もし、結論を出そうとすると、討論になり、
意見の対立が激化して、
お互いの意見がぶつかりあって、
傷つけ合ってしまいます。
これでは、何のためのグループ療法か
分かりません。
ですので、大切なことは、
テーマを無理に決めずに、
それぞれの人が自由に話すままに
会話を進めていくことです。
ここは、進行役の腕の見せ所です。
上手に誘導して、参加者が自由に
本音を話せるように持って行きましょう。
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