グライスの協調性の原則における四公準
グライスの協調性の原則における四公準
について、解説していきます。
認知心理学では、人間の協調性について、
心理学者のグライスが定義した
協調性の原則を学ぶことができます。
グライスは、人間が他者と協調するためには、
話す際に、量、質、関連性、作法の4つの公準を
守る必要があると定義しました。
● 4つの公準
(1) 量の公準
会話をおこなうにあたっては、
必要な情報を十分に提供する。
また、必要以上に多くの情報を
出してしまわないようにする。
(2) 質の公準
嘘や偽りを言ってはいけない。
証拠もないのに、適当なことを
言ってはいけない。
(3) 関連性の公準
会話における話題に関連することだけを
言わなければならない。
関連のないことを言ってはいけない。
(4) 作法の公準
はっきりと明確に話さないといけない。
曖昧で不明瞭な言い方はしないこと。
簡潔に、順序だてて
分かりやすく話す必要がある。
上記の(1)~(4)のように、
人間関係におけるコミュニケーションで、
当然ながら必要とされることを定義したのが、
グライスの協調性の原理であり、
4公準なのです。
まあ、言われてみれば、
当たり前なのですが、
協調的な人間関係を築くためには、
上記の(1)~(4)の公準を、
しっかりと守って、
コミュニケーションをおこなえばいい
ということです。
逆に、上記の(1)~(4)の公準を、
どれか一つでも満たさないような
コミュニケーションをおこないますと、
たちまち人間関係が悪化し、
協調的な関係が壊れてしまいます。
人間同士の協調関係と言うものは、
ほんの些細なことで壊れていきますから、
グライスの協調性の原則における
四公準をしっかりと守って、
コミュニケーションを図るようにしてください。