ファンタジー・トリップの技法で気づきを得る
ファンタジー・トリップの技法で気づきを得る
ということについて、解説していきます。
ゲシュタルト療法には、
クライエントの気づきを得るために、
ファンタジー・トリップの技法というものが
存在します。
ファンタジー・トリップの技法とは、
クライエントに空想の世界に入ってもらい、
色んなことを感じて気づきを得てもらう
テクニックです。
この技法では、クライエントのイメージ能力を
フルに発揮してもらいます。
そして、ファンタジー・トリップの技法につきましては、
クライエントに、自分自身の本当の欲求や感情、
精神的外傷(トラウマ)に気づいてもらうことを
最終目的としています。
ゲシュタルト療法は、
気づきに始まり気づきに終わるのですが、
気づくことで、自己の内面を
変容させることができるからです。
たとえば、ゲシュタルト療法家が、
「あなたは、海にいることを
イメージしてください」と始めます。
そして、クライエントに、
色んな質問をして、
ファンタジーの世界に
誘導していくのです。
「あなたは、海のどのあたりにいるのですか?」とか、
「あなたは、泳いでいるのですか?
浮いているのですか?」とか、
「海には、どんな生き物がいますか?」とか、
色んな角度から、質問して誘導していきます。
そうしますと、クライエントは
自分の中でイメージを膨らませて、
「私は、小さな魚です」とか、
「大きな魚に食べられそうで不安です」とか、
「真っ暗な海の中が、非常に恐いです」とか、
いろんなことを話してくれるようになります。
そして、ゲシュタルト療法家の質問と誘導により、
ファンタジーの世界がどんどんと
クライエントの深層心理に近づいていきます。
その結果、深層意識からのメッセージや、
自分自身の真の欲求や感情に気づき、
実存的な気づきを得ることにより、
内面の変容を図ることが
できるようになるのです。
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