進化心理学とは何か
進化心理学とは何かということについて、
解説していきます。
進化心理学とは、人間の心理について、
進化生物学における適応の歴史から
説明する心理学です。
人間のあらゆる感情、たとえば、
怒りや悲しみ、恐怖や愛情は、
進化の過程で培われ、
本能に根付いてきたものであるという
捉え方をします。
地球環境は、それぞれの時代によって、
様々に変化してきましたが、
その時代に適応できた個体の特徴が、
遺伝子により子孫に伝わり、
本能を築き上げてきたのです。
したがいまして、我々の感情も、
遺伝子のはたらきや本能から
出ていることが多く、
進化の過程を振り返ることで、
説明がつくのです。
たとえば、恐怖の感情を持っていれば、
危険に遭遇した時に、
すぐに行動を起こして、
難を乗り切ることができます。
逆に、恐怖の感情を持たない個体は、
危険に遭遇しても、
逃げることができなかったため、
子孫を残すことができませんでした。
したがいまして、生き残った個体が持つ
恐怖の感情が、今の人間に、
子々孫々と受け継がれてきたのです。
また、男性が健康な女性に魅力を感じるのは、
子供を生み育てるためには、
女性が健康でないといけないことを
進化の歴史で学んだからであり、
それが本能に刻み込まれています。
このように、進化の歴史を
しっかりと見つめることで、
人間の心理のルーツを
読み解くことができるのですが、
ここを重点的に研究してきたのが、
進化心理学なのです。
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