生物の目的は遺伝子の伝達と多くの子孫を残すこと
生物の目的は遺伝子の伝達と
多くの子孫を残すことについて、
解説していきます。
生物進化におきましては、
遺伝子の伝達と多くの子孫を残すことが、
最大の目的となっています。
そして、実際のところ、
あらゆる生物が子供を生んで、
多くの子孫を残すことで、
繁栄を築いてきました。
しかしながら、子孫を残すことが
できなかった生物は、
遺伝子を伝えることができず、
絶滅していったのです。
したがいまして、生物にとっては、
子孫を残すことが、最重要で、
もっとも大切な至上命題なのです。
何をおいても、子孫を残さないと、
いけなかったのです。
ですから、繁殖期にパートナーを探す時は、
より多くの子供を生んで、
子供をしっかり育てることができるように、
元気でたくましいパートナーを選びます。
また、子孫を残すには、まず、
生きていかないといけませんから、
食べ物を捕獲するための能力も
進化してきましたし、
自分を食べようとする捕食者から
身を守る能力も進化してきました。
そして、生物は、多様な形に
進化してきたのです。
このように、生物の目的は
遺伝子の伝達と多くの子孫を残すことである
ということを、まずはご理解いただきたいと
思います。
次に、我々人間も生物ですから、
やはり同じように遺伝子の伝達と
子孫の繁栄を、主目的としています。
ただし、人間は、大脳新皮質が
発達していきましたので、
子供を生んで遺伝子を残したいという
本能の欲求が抑えられ、
「子孫の繁栄だけが人生の目的ではない」
という考え方も
出てくるようになってきています。
その証拠に、結婚したくない、
子供はいらないという人も
出てきています。
しかしながら、基本的には、
人間の心理や行動は、
子供を生んで遺伝子を伝えて、
子孫を繁栄したいという本能に
根付いているものであると、
進化心理学では捉えています。
結婚したくない、子供はいらないという人も、
本音の部分、本能的な部分では、
やはり、子孫繁栄を願っているという認識です。
子孫繁栄を願っているけれども、
経済的な事情や肉体的な事情、
もしくは、パートナーが見つからなかった
といった理由から、
子供を生むことを諦めざるを得ない状況に
追い込まれた人も多いのです。
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