男女のすれ違いの進化心理学的な原因
男女のすれ違いの進化心理学的な原因
について、解説していきます。
男女の心理には、大きな違いがありますので、
どうしても、すれ違いが生じてしまうものです。
では、どうして、男女の心理がすれ違うのか、
進化心理学的な観点から、
原因を探ってみましょう。
人類進化の歴史をたどってみると、
長い間、オスは、精子を多くのメスに送り込む
バラマキ戦術を使ってきました。
そして、たくさんの子供を作ることで、
子孫が残る確率を増やそうとしたのです。
また、メスは、一匹の強い
オスの精子を受け入れて、
少数の子供を大切に育てる
限定戦術を使ってきました。
少数の子供を大切に育てて、
子孫が残る確率を増やそうと
したのです。
このように、オスとメスでは、
根本的に、遺伝子を子孫に残す
戦術が違っていたのです。
したがいまして、
現代の人間におきましても、
男性は、より多くの女性に精子を
ばらまこうという本能を持っていますし、
女性は、一人の優れた男性の精子を受け入れて、
少数の子供を大切に育てていこうとします。
こうなってきますと、
男性と女性の心理がすれ違うのは、
当然のようにも思えてきます。
男性は、本能的に、浮気性であるし、
女性は、本能的に浮気しないし、
男性の浮気を許しません。
なぜなら、男性が浮気をすると、
自分と子供が生き延び、
子供が育つために必要な資源が、
他の女性の手に渡ってしまうからです。
なお、ここでいう資源とは、
先祖の時代では、
食料や水、労働力でしたし、
今の時代では、経済力や子育てを
手伝ってくれる労働力です。
もちろん、進化の歴史からすると、
男性は浮気をするのが当然なので、
どんどん浮気しなさいなんて、
言っているわけではありません。
この点は、誤解されないよう、
よろしくお願いいたします。
そうではなくて、進化の歴史をたどっていくと、
男性には男性に引き継がれてきた本能、
女性には女性に引き継がれてきた本能が
ありますので、
男女のすれ違いの心理は、
どうしても生まれてくるものである
ということを言いたいのです。
しかも、現在は、ほとんどの国で
一夫一妻制を採用していますから、
男性の本能とギャップがありますので、
いろいろとトラブルの種と
なっていくのです。
以上、進化心理学から見た、
男女のすれ違いの原因でした。
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