嫉妬心は子孫繁栄を脅かされるために湧き起こる
嫉妬心は子孫繁栄を脅かされるために
湧き起こるということについて、
解説していきます。
男女関係では、
嫉妬心がつきものであり、
嫉妬心があるために、
よりドラマチックになるものです。
テレビドラマや映画でも、
男女のラブロマンスには、
必ずと言っていいほど、
嫉妬心からくるトラブルが
描かれます。
では、嫉妬心とは、
進化心理学の観点から見ると、
いったい何なのでしょうか。
実は、進化心理学では、
嫉妬心は、子孫繁栄を脅かされるために
湧き起こるとしています。
たとえば、メスが強いオスを見つけ、
強い子供を生みたいがために、
オスに求愛します。
しかしながら、他のメスも、
そのオスに目を付けて、
奪いに来ます。
そうしますと、
強いオスを取られては、
強い子供を生んで、
子孫繁栄がおこなえなくなるため、
烈火のごとく、怒り出します。
そして、動物の世界では、
その怒りと共に、他のメスに対して、
激しい攻撃を加えるのです。
また、人間も動物から進化しておりますから、
脳の中層にある大脳辺縁系に、
進化の歴史で培ってきた本能が
刻み込まれています。
そのため、現代社会に生きる人間にも、
嫉妬心という心理が強く残っているのです。
そして、この嫉妬心は、
本能に根ざした心理ですから、
頭で考えて、
止めることなどはできません。
非常に正直に、
顔色や声音、手足の動きや、
心臓の鼓動、息づかいなどに、
表現されてきます。
ですので、嫉妬しているかどうかというのは、
傍から見ていても、すぐに分かるものです。
ちなみに、嫉妬心については、
男性よりも女性の方が強いです。
なぜなら、先祖達の時代には、
男性はバラマキ戦術を使って
子孫繁栄を図りましたから、
一人の女性を他の男性に奪われても、
他の女性を見つければよかったのです。
しかしながら、女性は限定戦術を使って
子孫繁栄を図りましたから、
一人の強い男性を見つけたら、
一途に追いかけましたし、
他の男性を見つければいいという
簡単なものではなかったのです。
以上、嫉妬心は子孫繁栄を
脅かされるために湧き起こる
というお話でした。
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